埼玉県の秩父手前、奥武蔵にある伊豆ヶ岳へ登山してきました。
西武秩父線 正丸駅を出発し、鎖場のある「男坂」通ります。
終着は、同じく西武秩父線の吾野駅となります。
筆者の自己紹介をさせて頂きます。
▼筆者の自己紹介 1987年生まれ 36歳 男 身長:165㎝ 登山歴:1年目の初心者 運動歴:筋トレ、キックボクシング経験3年 職業:ITエンジニア 登山は基本的には電車のみで行っています。
筆者のプロフィールの詳細は下記をご確認下さい。
これまで、高尾山・日和田山(埼玉県日高市)と初級レベルの登山をしてきた筆者ですが、
今回、最も距離・獲得標高の高い本ルートへ挑戦しました。
伊豆ヶ岳へのアクセス(電車)
伊豆ヶ岳へアクセスは、西武秩父線の正丸駅からが便利です。
今回は伊豆ヶ岳~高畑山方面へ縦走し、西武線の吾野駅を終着としたルートにしています。
車の場合は、正丸駅に駐車場があるようなので、正丸駅~伊豆ヶ岳のピストンルートも良いかと思います。
▼主要駅から伊豆ヶ岳へのアクセス ・池袋→正丸駅 西部池袋線で約90分ほど(飯能駅で乗り換え) →正丸駅から登山口まで30分程度 ・新宿(西武新宿)→高麗駅 西武新宿線、西武池袋線で約120分ほど(所沢駅、飯能駅で乗り換え)
登山ルート、予定スケジュール
登山ルート概要
正丸駅から伊豆ヶ岳への登山口(山道)までは30分程度です。(上り)
子の権現天竜寺を抜け、登山口を抜けた後吾野駅までは60分~90分程度です。(下り)
正丸駅~五輪山~伊豆ヶ岳~高畑山~天目指峠~子の権現~滝不動~吾野駅 / terminationさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
▼ルート情報 ●正丸駅~五輪山~伊豆ヶ岳~高畑山~天目指峠~●子の権現~滝不動~●吾野駅 (●=トイレありの地点) ▼距離 12.3km ▼登り 959m ▼下り 1081m ▼想定時間 7時間 ▼実績時間 6時間(休憩40分程度を含む)
今回のルートの見どころ
今回のルートでは何といっても「伊豆ヶ岳名物(?)」男坂(岩場)の通過です。
登るには危険も伴いますが、男坂の頂上付近か眺める景色は絶景です。
本ルートはガイドブック等にもよく載っているコースで、
伊豆ヶ岳の男坂以外は危険個所も無く、低山を何度か登った事のある初心者の方には、中級者へのステップアップにもオススメのコースです。(岩場に自信のない方は、岩場の無い女坂へ迂回もできます。)
正丸駅~大倉山~五輪山 上り坂を進む
AM8:00 正丸駅から出発です。
駅の改札を出て左側にトイレがあるので、済ませてから出発します。
駅を出て右側に進むと看板があるので、階段を下りて→右手方面に進んでいきます。
舗装路を歩いていきます。ゆるい登り坂が続いていきます。
正丸駅から約20分ほど進むと、右手にベンチ、左手に登山口が見えてきます。
ここから山道が続きますので、ベンチで小休止・ストレッチをして身体をほぐしておくといいでしょう。
看板に沿って、左側の入り口から入っていきます。
以降、山道(上り)が続きます。
しばらく進むと分岐になっています。
←↑方面にも進めますが、
今回は→↑右手に進み、大蔵山経由で伊豆ヶ岳を目指します。
やや傾斜がきつめの登り坂が続いていきます。
看板通りに進んでいきます。
引き続き険しい登り道が続きます。足元を滑らせないように気を付けて進みます。
大倉山の分岐を←左手に進み、五輪山を目指します。
途中、丸太階段の崩落を周知する案内がありました。
案内通り、丸太階段は避けて右側の道から進みます。
五輪山に到着します。筆者の足では、正丸駅から約70分ほどでした。
この後、五輪山から先に進むと、いよいよ男坂のお出ましです。
男坂 クサリ場を登っていく
五輪山から進むとすぐに、男坂(鎖場)ポイントとなります。
男坂を避ける場合は、女坂(迂回路)へ進みましょう。
今回は、男坂を登っていきますので、意を決して登っていきます。
※伊豆ヶ岳の男坂では実際に死亡事故等も起きているようです。くさり場や岩場登り未経験の方、また身体能力に自信のない方は、決して安易に登らない事を推奨します。
男坂を避ける場合は→右手を進みましょう。
岩場を登っていきます。画像では伝わりづらいですが、なかなか迫力のある岩壁です。
足元が滑らないように気をつけながら、また、適宜、手で岩場を掴み支えながら慎重に登っていきます。
少し上った所からスタート地点を見下ろした所。
まだ、このくらいであればそこまで怖くはないですね。
さらに岩場の壁道が続きます。鎖もあるので、状況に応じ岩場、鎖を掴みながら慎重に登っていきます。三点支持で確実に登っていきましょう。
男坂は、大きく分けて左側から登るルートと、中央、右側からのルートがあるように見えました。
左側からのルートは比較的足場が広く、また掴むポイントも多めなので、慣れていない人は左側から登るようにしたほうが良いと思います。
中央、右側のルートは、断崖に近く、掴むポイントが鎖しかない箇所もありましたので、安全性は下がるでしょう。
確度はかなり急になってきます。そして、この辺から地上からも大分高くなってきますので、
高所に弱い方は、下をあまり見ない方がいいかもしれません。
筆者は高所恐怖症(観覧車が無理なタイプ)ですが、下を何度か見ようとして、足がすくみかけました。(汗)
途中で足がすくみ、動けなくなると困りますので、
高所に弱い方は不用意に下を見ず、深呼吸をし落ち着いて、登る事に集中したほうが良いと思います。
少しだけですが、登頂中から動画を取ってみました。↓
(ここ以降、片手でスマホを持つ余裕が無くなってきたので、岩場の画像は少なくなります。)
男坂からの展望では、言葉では表しがたい絶景を眺めることができます。
中間ポイント、岩場を登ってやや平らな部分があるので、少し休憩が可能です。
しばし、絶景を眺めつつ小休止を取る事とします。
休憩ポイントの岩場から降り、書いてある矢印通りに進んでいきます。
最後の岩場を登ると、無事に男坂完登です。
男坂を超えると、数分で伊豆ヶ岳山頂に到着します。
男坂を登るにあたっての注意点
今回、筆者は初めてくさり場に登りましたが、実際に伊豆ヶ岳の男坂を登って感じた注意点等を記載します。
初心者でも登ることは可能か?
まず、筆者が事前に気になって調べたのが、「くさり場初心者でも登れるのか?」という点です。
調べた限りでは、「初心者は危ないから避けた方が良い」「経験者と一緒に登った方が良い」といった情報がありました。
結論から言えば、初心者でも登る事は可能だと思います。
ただし、「くさり場は圧倒的に事故の危険性やリスクが通常の登山道と比べて高い」という点を留意しておく必要があること。
(万が一のアクシデントが起きた場合のリスクも、ただの怪我では済まない可能性もあります。)
また、リスクに備えた服装等の準備による対策、そして身体能力、状況判断能力が必要になります。
経験者は、事故を防ぐための知識があり、準備を万全に行うことができますが、
初心者は、経験者ほど知識もなく、また対策も行っていない場合が多いため、
事故が起こる可能性が高いです。
以上を踏まえた上でそれでも登りたいと思う方は、自己責任で登る ようにいたしましょう。
次に、実際に登る際のリスクや、服装等の対策について記載していきます。
リスク(落石)
まず、男坂を登る際のでリスクとして「落石の危険性(落石の衝突)」が考えられます。
・前の人が登りきるまで、登らない
・ヘルメットや手袋等、万が一落石が当たったときの対策を取る
といった事が重要になってくるでしょう。
また言うまでもなく、肌を露出する軽装だと落石に限らず、怪我の危険性が増します。
リスク(転落)
次にリスクとして、「転落」が考えられます。
・手を滑らせた
・足を滑らせた
・掴んだ岩場(木)が、崩れた
・掴んだくさりが、抜けた
・上の人が落ちてきて巻き添えを食らった
等・・・
転落に至るにあたり、様々な要因が考えられます。
基本の「三点支持」の体制を保持しつつ、確実に登っていくことはもちろんですが、
万が一の転落の対策としては、ロッククライミング用のハーネス等もあるに越したことはないでしょう。
実際に男坂を登った率直な所感
・ヘルメットは持参していないため、念のためタオルを敷き詰めた帽子(無いよりはマシ程度)を被る
・腕と足は露出無し、手は手袋
・登頂にかかった時間は20分程度(ゆっくり登り、小休止もしました)
・「断崖にくさりだけ」のような、ガチのロッククライミングの箇所はほとんど無い(迂回ルートがある)
・崖の確度は90度(垂直)を100%とした場合、 体感で50~80%程度
・高所に弱い人は、下を見ると足がすくむ可能性があるので注意が必要
・岩や木を確実に掴んで登るひつようがあるため、手袋は必須(素手では手が痛むリスク大)
ちなみに、私が登っている間に後ろから2組程登ってる人がきましたが、
(もちろん、安全な場所で止まって先に行ってもらいました)
半袖・短パンといった軽装の人達でした。。
恐らく登り慣れてるんだと思います。
あくまで、自己責任で登りましょう・・・。
伊豆ヶ岳~古御岳~高畑山
男坂を無事登り終えると、伊豆ヶ岳の頂上に到着します。
ここまでで、正丸駅の出発から1時間40分ほどでした。
平に開けているので休憩も可能ですが、今回はこのまま高畑山を目指して進んでいきます。
看板通り、天目指峠方面へ進んでいきます。
伊豆ヶ岳から20分程で、古御岳へ到着します。
屋根付きのベンチもありました。さらに高畑山を目指して進んでいきます。
急こう配な下り坂をゆっくり進んでいきます。
古御岳から約30分で、高畑山に到着です。ベンチもあり休憩も可能ですが、
もう少し進んだところに見晴らしの良い休憩スポットがあるとの事なので、このまま進んでいきます。
高畑山~ (出発から2.5時間、昼休憩)
高畑山を過ぎて5分程進むと、視界の開けたポイントが見えてきます。
座れそうな切り株も並んでいますので、今回はここでお昼休憩にしました。
とても眺めがいいです。
一つだけ気になったのが、4月でしたが、蜂がブンブン飛んでいました。
蜂さされにも気をつけましょう。
筆者は糖質制限の食事を普段行っていますので、たんぱく質と脂質がメインのいつも通りの食事です。
サバ缶・ツナ缶は重いという見方もありますが、最強の保存食であり筆者は断然オススメです。
20分程休憩を取り、先に進みます。
途中、車両通行用の道がありロープが張られていますので、案内通りに避けて進んでいきます。
中ノ沢頭~天目指峠
15分程すると、天目指峠の手前で中ノ沢頭のポイントに着きます。
中ノ沢頭から10分程進むと、休憩できそうなベンチがあります。
看板通り、子の権現(ねのごんげん)方面へ進みます。
先ほどのベンチから5分程進むと、道路が見えてきます。
天目指峠に到着、子の権現方面、関東ふれあいの道をさらに進んでいきます。
まだ登りが続くため、適宜小休止を取って休みながら進んでいきます。
天目指峠~子の権現
天目指峠から進むと、屋根付きの休憩舎があります。
この後しばらくは、看板に沿う形で山道が続きます。
天目指峠から40分程進むと、愛宕山というポイントに着きます。
愛宕山から10分程進むと、視界の開けたポイントに到着します。
視界が開け、山々を一望できます。
ベンチもあるので、ここで景色を見ながら休憩です。
この時点で、出発から4.5時間程でした。
ここから進むとすぐに、子の権現天竜寺に到着します。
子の権現~阿宇山~滝不動(トイレ・売店あり)
子の権現に到着です。吾野駅方面へ進んでいきます。
お寺があり、売店・自動販売機もあります。
トイレもあります。
お寺を過ぎたところに、阿宇山というところがあります。
入り口を登ってすぐに屋根付きの休憩所、また景色のいい展望があります。
ここから手前側↓の意志階段を下りて、吾野駅方面へ進んでいきます。
阿宇山の休憩所
下りの石階段を下っていきます。
一度道路に出ますが、看板通り吾野方面へ進んでいきます。
下り道が続きます。
小石などで足元がすべりやすいため、気をつけながら降りていきましょう。
(筆者は数回、滑って転倒しそうになりました。)
子の権現から30分程下ると、舗装路に出ます。
あとは、舗装路を道なりに進んでいけば、最後のポイント 滝不動を経由して、吾野駅まで行けます。
滝不動~吾野駅 舗装路を道なりに下っていく
滝不動に到着です。さらに道なりに下っていきます。
左側には所々民家があり、右手には森林・川が一部流れています。
吾野駅を目指して下っていきます。
下りきると国道が見えてきます。また手前に公衆トイレがあります。
吾野駅までは、看板が複数あるので、看板に沿って国道手前を右手に進んでいきます。
吾野駅手前の地下道をくぐって駅改札へ
無事に吾野駅に到着です。
滝不動から吾野駅までは40~50分程度です。
登山の服装・持ち物・装備など
今回登山した服装や装備などについてご紹介します。
▼登山日の気象情報 季節:春 天気:晴時々曇 最高気温21度
▼服装・装備詳細 帽子:ワークマン サファリハット ザック:AIGLE VIF25 ベースレイヤー:テスラ コンプレッションウェア ミドルレイヤー:ワークマン ベスト アウターレイヤー:アディダスのウインドブレーカー ボトムス1:ワークマン クライミングパンツ ボトムス2:アンダーアーマー UAヒートギアアーマー2.0 靴下: ワークマンの靴下 靴:コロンビア]トレッキング シューズ STEENS PEAK OUTDRY 手袋:ワークマン製 (商品名忘れました。300円くらいでした。) 時計:ポラール M200(ランニングウォッチ)
手袋は、くさり場用に滑りづらいものを選びました。
テスラのウェアは\2000円程度と安いですが品質も悪くなく、オススメです。
アンダーアーマーのタイツも、発汗性が高く、適度にコンプレッション性もあっていいです。
ポラールのランニングウォッチは、時間、心拍、歩数等の情報が見れて、長年愛用しています。
グッズの購入を考えられている方は是非、下記からどうぞ。
1日の総歩数は、約4万歩でした。
今回のコースの感想
全体的に傾斜のきつい山道が続き、また道も岩や砂利道などが多かった印象でした。
油断すると滑ったりする恐れがあるため、手で支えながら進む必要があります。手袋はあった方が良いと思います。
伊豆ヶ岳、高畑山、子の権現(阿宇山)等、景色が一望できるポイントが複数あり、楽しかったです。
GPSアプリを頼りに進みましたが、看板も比較的多く、迷うポイントはほとんどありませんでした。
ベンチがある箇所も多いのため、休憩や食事も取りやすいルートだと思います。
男坂の登りについて初心者は要注意ですが、それ以外は適度に上り応えのあるルートでした。
駅からのアクセスも良く、気軽に行きやすいのもいいですね。
次は逆のルート(吾野駅発)で行ってみたいと思います。
登山の際は、地図の準備を忘れずにしましょう!