インフラエンジニアは底辺?フィールドエンジニアの実情

工場で作業をする ITエンジニア(インフラ)
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こんにちは。terminationです。

インフラエンジニアは底辺の仕事?といった疑問について、筆者の実務経験を元にお答えいたします。

筆者について、簡単に紹介させて頂きます。

▼筆者の紹介(ITエンジニアとしての業務経験)
IT業界経験年数 7年(営業経験:4年SE経験:4年)
▼案件や業務の経験
・PCキッティング・展開
・各種ネットワーク詳細設計・構築
・各種サーバー設計・構築
・ヘルプデスク(Windows、Office365製品サポート)
・仮想化設計/構築
・クラウド設計/構築

筆者の経験から率直に申し上げると、インフラエンジニアでも末端の業務である
「フィールドエンジニア」は給料も安く作業環境も悪い事が多い 
ことは事実としてあると思います。


なぜ、インフラエンジニアが底辺と呼ばれるのか?

なぜ、フィールドエンジニアは給料も安く作業環境も悪いのか?


筆者の経験を元に、理由について記載していきます。

また、最後にフィールドエンジニアのメリット(IT業界のステップアップ業務になること)についても記載しています。

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インフラエンジニアが底辺と言われる理由

インフラエンジニアが底辺と言われる理由は、ズバリ「ブラック要素が多い」という背景からだと思います。
ちょっと古い用語ですが、「3K」の要素が当てはまらないとも言い切れません。

▼3K(俗語)
・キツイ
・稼げない
・汚い

オフィスの風景

エンジニアというと、「小綺麗なオフィスや自宅で」「座り心地の良いデスクチェアで」「業務後のアフター6も満喫」なんてイメージもあるかもしれませんが、

インフラエンジニアは、そうとも限りません。

キツイ、汚い要素はどんなところにあるのか?説明していきます。

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フィールドエンジニア系の業務は、IT土方とも言われる。

インフラエンジニアが担当する業務の中に、「フィールドエンジニア」と言われる業務があります。
具体的には、「PCの設定・設置」等の作業がメインの業務です。(「キッティング業務」とも言われます)

キッティングは、特別な技術スキルが無くても、簡単なPCの操作経験のみで業務が行える事から、
低スキルの方や経験の浅い技術者から、かなり年のいったおじ様まで、様々な人が現場に居ます。

また、キッティングはIT系とはいいながら、現場でPCを運搬したり段ボールから出したり入れたりしする、「知能」よりも「肉体」を使う事も多い仕事です。

ITとはいいながら、工事現場の作業員か?といった雰囲気も現場や業務によってはあるので、
IT土方」 とも言われているようです。

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倉庫等、劣悪な環境で作業することもある

フィールドエンジニア系のIT土方は、スーツを着て小奇麗なオフィスに出勤して仕事をする・・とは限りません。

倉庫や工場等といった、奇麗なオフィスとは程遠い環境で仕事をすることもあります。

キッティングというのは、PCを設定し梱包する作業です。

何十台、何百、何千といった端末を設定する大型の案件の場合は、場所のスペースの都合、
物流倉庫工場の一角といった広いスペースで作業をすることはザラにあります。

実際に筆者が経験した、フィールドエンジニアの厳しい仕事環境を一部紹介します。

フィールドエンジニアの仕事環境

①最寄駅から遠い(10分以上歩く)

倉庫や工場は、人よりも車でのアクセスをメインに考えられているので、基本的に都心部にはありませんし、また、駅近にはありません。大体、最寄の駅から10分以上は歩きます。

最悪、電車+バスなんてケースもあります。

とにかく、基本的に遠いです。

②暑かったり寒かったりする

倉庫の中は、オフィスのように人間が快適に仕事ができる空調管理はされていません。
夏は暑く、冬は寒かったりします。

また、空調がかかっていたとしても、寒すぎたりします。

③イスが無くて、立ちっぱなしで作業させられることも

最悪の場合、作業用のイス等資材が足りず、立ちっぱなしで作業する事もあります。
寒くて立ちっぱなしで8時間作業とか、人によっては拷問に感じるかもしれません・・。

以上が、筆者の経験による、フィールドエンジニアの厳しい環境の一部です。

次に、稼げない要素について説明していきます。

IT土方の仕事の単価は、バイトの日給並み?

キッティングやフィールド系の業務は、要求スキルがとても低い「作業員」です。
IT業界での単価(売上)は、末端の価格であることは間違いありません。

私が知る限りの末端の単金は、 1日の売上が 10000円~13000円程度 なんてのもあったりします。
筆者が18歳の時、幕張メッセのイベントバイトの一日の日給が12000円でした。同じですね・・・。

上記の売上は「会社としての売上」です。作業者自身に入る給料は、会社の利益を引かれますので、残念な事にもっと安いです。

要求スキルの低い、作業員としてフィールドエンジニアを続けていると、どうなるでしょうか?

スキルが上がらない

キッティング等の業務をただ行っているだけでは、残念ながら給料は上がりません。
キャリアアップをする過程でこの業務を経験するのはいいと思いますが・・。

この業種をずっと続けるというのは、ハッキリ言ってやめた方が良いです。
30代から確実に仕事が無くなります。そして年を取り、スキルが上がらないままですと、他の案件に就く事も厳しいです。

筆者の経験したキツイ現場BEST3

私は、基本的にキッティング系の案件が劣悪な事は認識していたので、
自分が現場に入ることは極力避けていました。

しかし、営業上どうしても入らざるを得なく、一部担当した案件で特に覚えている
キツかった現場BEST3を紹介します。

第3位 極寒のデータセンターでのサーバーラッキング(罵声付き)

自宅から2時間ほど遠方になるデータセンターでサーバーのラッキング作業の補助作業を行いました。
データセンターというのは、機械の温度管理からクーラーがガンガンに冷えていて、
極寒・乾燥地帯だったりします。

そんな中、経験も無くサーバーのラッキング(運搬・取り付け)ケーブル配線作業等をやっていましたが、私の手つきがしどろもどろだったのか、一緒に作業をしていた作業員から怒鳴られて怒られました。

第2位 東京駅近くにある大きい銀行でのパソコンの運搬の設置・組立

銀行での業務が終わった後に作業を開始します。
夕方に業務がスタート。

主な作業はパソコンの運搬・設置、電源やケーブル等の配線です。
ほとんど土方作業なのに、なぜか「スーツ指定」。
机の下にもぐったりするので、スーツはホコリまみれになります。

精神的には楽でしたが、当時はスーツを買い替えるお金も無かったので、かなり嫌な思いをしました。

第1位 東京の海側にある倉庫でのパソコンのキッティング

THE・倉庫作業です。

やっている作業は、倉庫内のピッキング作業と同様。
パソコンの設定作業はほとんど無く(キーを数回叩いて画面を確認する程度)、パソコンやケーブルへの「シール張り」や、「シリアル番号等を控える作業」がほとんどでした。

これが永遠と朝から晩まで8時間。

夕方、「今日残業できる人ー?」と言われましたが、もちろん、手を上げずに定時で上がらせて頂きました。

最後に、フィールドエンジニアのメリットについて記載します。

フィールドエンジニアのメリットとは

フィールドエンジニアの最大のメリットは、誰でもできる業務という事です。

つまり、IT業界に未経験でも業務を行う事ができるため、エンジニアとしてキャリアアップ業務になるという事です。もちろん、簡単な事ではありませんが・・。

筆者は、フィールドエンジニアからスタートして、システムエンジニアとしてステップアップをしました。

フィールド業務ははあくまでエンジニアと
しての入り口。キャリアアップをしていこう

フィールド系の業務は、スキルも必要が無い事から、「誰でも」できる業務です。

スキルが必要が無い作業が故、売上も安く、作業者として受け取る給料も末端価格です。
また、この仕事を一生続けるというのは、残念ながら不可能です。

未経験からエンジニアになるための入り口として入るのは良いですが、年齢では「30代くらい」までが限界でしょう。

この業務に終わらず、先のエンジニアとしてのキャリアプランを見据える事が大事です。

インフラエンジニアとしてキャリアアップしていくための手順、フローについては下記記事で紹介しています。こちらもよろしければご覧ください。